CPA蘇生講習

ICLS follow up

ICLS(Immediate Cardiac Life Support)は日本救急医学会が作成した医療従事者のための心肺蘇生コースです。「突然の心停止に対する最初の10分間の対応と適切なチーム蘇生」を目標にしています。多くの病院ではAHAのBLSとともに、入職したばかりの初期研修医にコースとして提供されています。

 

しかし、ここには大きな問題があります。初期研修医1年目が心停止症例に接触する機会が少ないことと、時間経過とともに内容を忘れてしまうことです。

どんなに優れたコースであっても、内容を忘れてしまっては実戦で使うことができません。そのため定期的にフォローアップを受けることが大事なメソッドとなってくるのです。

​総合救急部が提供するICLSフォローアップは、定期的に開催されプロバイダーとして受講する側だけでなく、インストラクターとしてプロバイダーを指導する側としても、その機会となっているものです。

ICLSフォローアップ

​心肺蘇生講習の意味

総務省消防庁の救急・救助の現況によると、一般市民が目撃した心原性心肺機能停止傷病者数は25,569人/年となっています。このうち1ヶ月後の生存者数は3,400人、1ヶ月後の社会復帰者数は2,226人で、それぞれ13%、8.7%ということになります。心肺停止の原因となるのは、心原性以外にも多数の原因がありますため、実際に救急外来での蘇生率は1%程度にです。この100人に1人の生存・社会復帰のためには適切で迅速な心肺蘇生をチームで行う必要があります。

しかし、実際に心肺停止患者に遭遇すると慣れていない人は間違いなく慌てふためいてしまいます。覚えていたアルゴリズムや薬剤は吹き飛び、蘇生のためのチームを編成することができないのです。救急外来での蘇生はリーダー役、胸骨圧迫をする人、エアウェイマネジメント役、ルート確保をする人、救急隊から情報を収集する人、薬剤を準備する人、タイムキーパーなど、その場で即席のチームを作ります。チームを有効に動かすには、チーム全員が同じ認識で一致団結して蘇生に向かう必要があります。

心肺蘇生講習はお作法を学ぶのではなく、いかにチームの力を最大限に発揮できるか、リーダー役を任された時にチームを上手にマネジメントしながら、蘇生を行えるかに主眼があるとも言えます。そのためには基礎的な蘇生講習を何度も繰り返して、CPRの質が保たれているか、アルゴリズムの選択ができるか、情報を収集しながら原因検索ができるか、原因疾患の初期治療を行うことができるかが大切です。

社会法人杏嶺会 一宮西病院 ​総合救急部
​(代表)0586-48-0077